国道を走っていたらですね、『プロも絶賛<革命>卵』っていうコピーが書かれた車を見かけまして。まあ、革命的な卵みたいですけど、肝心の革命内容が書いてないんですね。そもそも「卵」と「革命」ってのが感覚的に結びつかないわけで。んー、あれですかね、ハイテクなんですかね。「落としても割れないセラミック殻!」みたいな。いやいや、割れてよ! って話だし、それを産んでる鶏にどんなエサ与えてるのか気になるし。そもそも「セラミック」=「ハイテク」っていう図式が古くさいし。じゃあアレですかね、「有機EL卵」。地デジ搭載でキレイ、鮮やか! ってすみません、yahoo!ニュースでサブリミナルされた単語をくっつけただけです。
てな具合に気にしだすと運転がおろそかになってしまうんですが、もうひとつ気になったのは「プロ」って何? ってことなんですけど、「プロ」っていったら、うーん、何だろう、やっぱり棋士ですかね、そしたらやっぱりあの人ですかね。「羽生さん、革命卵の感想をひと言どうぞ」、「おいしいです、パチン!」ってそりゃそうです、将棋はプロでも、卵に関しては一般的な消費者ですものそれくらいしか言えないですし、宣伝としては何のアドバンテージにもならないわけです。あ、パチンてのは駒の音なんですけど。まあ、揚げ足取りするまでもなく、というか揚げ足取りましたけど、要するに「卵のプロ」ですよね、イコール「養鶏業者」ってことになるんですけど、まさかライバル業者の卵を絶賛するわけがないわけで、結論としては眉唾コピーだと。
でもですよ、『こだわりシェフの』『行列の出来る』『昔ながらの』『屋台の』『ガンコ親父の』とかいう、なんとなくそれっぽいコピーを冠した大してウマくもない商品が日々、買い物かごに放り込まれてるってことは、『プロも絶賛<革命>卵』ってのも、レジを通る可能性があるわけで、方向性が違いますけど、例えば、例えばですよ、公園に、『プロも絶賛<革命>砂場』なんていう看板が立っていたらどうでしょう。砂場、大繁盛でしょうね、追っつかないでしょうね。おまけに、『鳥取直送の原材料から粒径200μmのものだけを厳選し均一な手触りを実現。また、砂鉄を7%配合し磁石好きのお子様にも配慮』なんていう解説があったら、砂場、埼京線並みの人口密度でしょうね、痴漢が出没したりして。
たぶんですけど、きちんと商品名を見てないんでしょうね、見てても疑問を感じないんです、だから売れるんです。ということは、ということはですよ、それっぽい響きのコピーを持ってきても売れるんじゃないかと思うんですね、例えば、
『おとなりさんちのこだわりカレー』
『ふんわりやわらかコンソメスープ』
『健壱なぎらのソースやきそば』
『潮風をたっぷり受けたハヤシライス』
『屋外のラーメン屋さん』
『おさわりパブのクリームシチュー』
『行列の出来る隠れ家居酒屋ガイドブック』
このなかにも売れるのがある、間違いなくあるはずなんです。どのあたりまで脱線してもセーフなのか、そのボーダーラインが知りたいものです。
『おっぱいパブのかっぱえびせん』がもう一度食べたいです。
あと冠としては『タモリの』っていうのが付いてるとやたら売れそうです。
>たくましんさん
あ、それ食べたい、食べたい!たべた~い!
いつか絶対一緒に行きましょうね、おっぱいパブ。
でも、タモリの油そばってのは、なんか食いたくないなあ。
あと記事タイトル変えました。どっちだよ!って感じです。
隠れ家的存在の店を紹介している時点でもうそれは隠れ家でもなんでもないというところが矛盾しちゃいますものね。
キャッチコピーのつけ方にはコピーライタの皆さんも苦労していて、結果的にわけわからなくなった商品が蔓延しているということでしょうか。
>テロメアさん
そういうことなんでしょうねきっと。
だから「ラーメン」とか「ビール」なんていう、
シンプルな名前だったら逆に買いますね。腹が据わってる感じがして。