七三日記(0121)


■僕なんかは「出来ちゃった結婚」っての本当はあれ「出ちゃった結婚」だと思ってるんです。どうして「出来ちゃった」のかを考えればおのずと結論が出ちゃうわけです。■結果を掲げて原因をくらませる巧みな手法、なんて言うと悪意が滲みますけど、考えの硬い人間ではありませんから「順序が逆」とか「けしからん」みたいなことは言いません。むしろ「おめでとう」って祝福したいですし、実際、そう言いますし、なんなら結婚式にも出ちゃいます。■片道二車線の国道を走っていたら「左に寄れ」という看板が。どうやら工事のようです。■「ごめんねごめんね入れさせて」ってウィンカーをチカチカさせて左車線に割り込んで、ハザードの点滅で感謝の意を表明。って、そこまでやったのにも関わらず、左車線で工事しとる。■馬鹿野郎! もう、なんか、みんな慌てつつも、よろよろしながら右車線に寄り戻ってて、要するに看板が間違ってたんですけど、もんの凄く腹が立って立って立って、かつ、青筋を立てました。今となっては「なにもそこまで」って感じなんですけど、どういうわけかその時は、自分の邪悪な面が出ちゃいました。■あちこちにモーテルの看板を見かけます。私にとっては縁のない建造物ですが、一度気になりだすと「あ!」「あそこにも!」「またあった!」といった感じでキリがありません。つまり、キリがないほどあるのです。■さらにここ一年ほどで新しい看板がかなり増えました。そんなにも需要増なんでしょうか。あれですかね、もしかしたら厚生労働省の少子化対策の一環なんですかね、秘密裏で実施してるような。うわ、今、なんか、ちょっとした裏事情を知った気分になって、テンション上がって、ドーパミンが出ちゃいました。■モーテルといってもネーミングは様々です。こないだ「カーニバル」ってのを発見したんですが、躍動感のあるフォントで、看板全体もワクワクするような色使いだったんです、ああ、一体どんなんでしょうかね?■入った途端、弾けるようなサンバ的音楽と七色の光を放つボール状の照明がくるくる回ってお出迎え。むっとするような室内温度でもう気分は常夏。見渡す室内に配備された、ハンモック、椰子の木、トロピカルドリンクの3大南国要素が気分をダメ押し。さらに、ドでかいプラズマテレビの隣にはWiiがあって、キャッキャ言い合いながら体を動かして、疲れたらハンモックで冷たいトロピカルドリンクを飲んで、じゃあ次はテニスで勝負ね! なんて感じでまた体を動かして、さ、汗もかいたしシャワー浴びよう。あーさっぱりした。忘れ物ない? ないよね? よし、じゃ帰ろうか。2時間で、え? 3500円? やっすぅーい!!!■ぜんぜん少子化対策に寄与しないモーテル。■あー、この妄想、なんかもう、どうでもよすぎちゃって、涙が、出ちゃった昨今。