骨がボーン!
あ、しゃれこうべ隆光です。
ちょっと聞いてくれますか。
あの、こないだ、廊下に立たされたじゃないですか。
弘樹とふざけてて。
実はあのあと「隆光は残れ」って担任に止められて、
みっちり説教されたんですけどなんてゆわれたと思います?
「そんなんじゃ立派な大人になれないぞ」
だって。説教のスタイルが古すぎてグッと来ないっていうか、
ぜんぜん焦んないっていうか。
「そんなんじゃ立派にオッパイ揉めないぞ」
だったらすごくすごく焦るけど(笑)
大人は何にも分かっちゃない。
そんで、「帰ってヨシ!」って言われてカバン取りに戻ったんだけど、
誰もいない教室はすごく怖かったです。マジでホントに怖かったです。
野球部も帰っちゃって校庭から声も聞こえないし。
あ、アレ? ……てことは。
こんなことしちゃいけないんだいけないんだいけないんだ。
って分かってたんだけど気付いたら美津子ちゃんの笛が左手に……。
『もしかしたら唾液のDNA鑑定で逮捕されるかもしれない』
っていう不安と、
『チャンスは今しかない!』
っていう悪魔のささやきのあいだに挟まってなんかもう、
うわああああああ!
ボクは、ボクは一体どうしたらいいんだー。
って頭抱えてたら足音が遠くから聞こえてきて、
速攻で飛び上がって逃げたんだけど、もう、足ガクガク。
あんましガクガクしすぎてアバラがコロン!てはずれちゃうし。
やっぱし悪いことするとバチがあたるんだなって痛感。
ごめん、ごめんね美津子ちゃん。たぶん、もうしないからね。
文:matohazure
絵:honyami1919
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